資本連結

親会社の子会社に対する投資と、これに対応する子会社の自己資本を相殺消去することをいいます。
親会社と子会社は、法律的にはそれぞれ独立した会社です。そのため、親会社の子会社に対する投資勘定と、子会社の親会社からの資本勘定は、それぞれ個別決算書に計上されます。しかし、連結決算では、親会社の子会社に対する投資とこれに対応する子会社の資本勘定は、「企業グループ内における資金の移動」ととらえるため、相殺消去を行います。

親会社の投資勘定と相殺消去される子会社資本勘定は、以下の3項目の合計額となります。
・ 子会社の個別貸借対照表の純資産の部の株主資本
・ 子会社の個別貸借対照表純資産の部の評価、換算差額など
・ 連結開始時点で、子会社の資本・負債を時価によって評価替えを行った際の評価差額

●資本連結の手続きの流れ
連結貸借対照表を作成する場合、親会社の投資勘定とこれに対応する子会社の資本勘定は相殺して連結します。その際に生じた差額は連結調整勘定とし、子会社の資本のうち親会社に帰属しない部分は少数株主持分とします。
消去差額としての連結調整勘定は原則として、その計上後20年以内に定額法によって償却する必要があります。定額法を用いない場合も、合理的な方法で償却しなければなりません。
資本連結手続には支配獲得時と支配獲得後がありますが、子会社の資産および負債は、重要性が乏しい場合を除いて、時価によって評価します。