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資本金勘定(個人企業)

●個人企業の資本金勘定とは?
資本金勘定は、資本の引き出しに関する仕訳のことをいい、個人企業の資本金勘定は通常、純財産(資産総額と負債総額との差額)の変動をあらわす勘定として示されます。

個人企業の場合、企業主が会社のお金を私用で使うことがあり、会社のお金と家計を混同しがちになります。 私用の支払いは、会社の費用としては認められないため、その取引を記録する方法とし
て、 資本金の勘定科目を使う方法 と 引出金の勘定科目を使う方法があります。


●個人企業の資本金勘定の記録について
企業主が私用の支払いに会社のお金を使うたびに、資本金の勘定科目を用いて仕訳をします。
個人企業の場合、出資者は単一であり、確定資本の原則もありません。
そのため、基本的に資本勘定に属するものは資本金勘定のみといえます。資本金勘定に記入するものは、資本の元入れ(開業時に現金、建物、備品などを資本金・純資産の勘定に計上すること)、企業への追加出資(その後の出資)、企業からの引出し(私用のために現金や商品を持ち出すこと)など、企業主による出資額の増減です。そして、決算時に算出された純損益は、損益勘定から資本金勘定に振り変えられます。

企業主と企業との間に生じた一時的な資金の出入れや物品の融通は、別途に設けられた引出金勘定に記入されます。引出金の勘定項目を使って処理する場合、決算では引出金勘定の残高をすべて資本金勘定へ振替える仕訳を行います。引出金勘定は、決算整理が終わった段階で必ず残高がゼロになり、決算資料の貸借対照表には記