資本概念

会計上の資本概念にはさまざまなものがありますが、広い意味での資本概念は総資本であると考えることもできます。
総資本は、貸借対照表の貸方をすべて合算したもので、企業のすべての資本の総額を意味します。総資本の構成は、会社が外部から調達した他人資本(借入金や社債などの負債)と、株主が出資した資本金や過去の利益を蓄積した自己資本を合算したものです。自己資本は返済義務がない調達資本という意味で、資産と負債との差額を指す資本といえます。


●総資本の内訳
資本概念として捉えることができる総資本は、負債と自己資本から構成され、それぞれの内訳は次のようになります。負債の内訳は、支払手形、買掛金、短期借入金、未払金、前受金、預かり金、商品券などの流動負債、長期借入金や社債、退職給与引当金などの固定負債で構成されます。
自己資本の内訳は、資本金、法定準備金(資本準備金、利益準備金)、剰余金から構成されます。
・総資本の貸借対照表での計算は以下のようになります。
総資本=他人資本(負債)+自己資本
この式は貸借対照表等式と呼ばれる、基本的な等式です。

総資本は、総資産に対する概念ともいわれ、負債と純資産の合計額です。上記でも記載したように貸借対照表の貸方をすべて合算したもので、総資本=総資産=純資産+負債となります。
こうした意味から、総資本が総資産(純資金+負債)自体を指す場合があります。