支払手形勘定

支払手形勘定は勘定科目のひとつで、通常の営業取引に基づいて生じた支払の約束手形を処理するための勘定科目です。具体的には、約束手形の振出し、為替手形の引受け、自己宛為替手形の振出しによって生じた支払義務を記録するための負債勘定です。
支払手形は数ヵ月後に支払う約束手形のことで、支払手形台帳を使って把握しておくことが大切です。

●支払手形勘定の記録について
支払手形勘定は、支払手形の発生や消滅を処理するために設定された負債に属する勘定であり、 支払手形には正常営業循環基準が適用されるため、貸借対照表上では流動負債として扱われます。

約束手形の振出しなどにより、手形債務が発生した場合は負債の増加として貸方に記録します。
手形代金を支払期日に支払った場合は、手形債務もしくは消滅になるため、負債の減少として借方に記録します。
支払いを延期するため手形を更改した場合は、旧手形債務の消滅を借方に記録し、新手形債務の発生を貸方に記録します。

●支払手形勘定の仕訳例
・100,000円分の製品を仕入れ、仕入先宛てに約束手形を振り出した
・ 借方:仕入高100,000    貸方:支払手形100,000

・買掛金200,000円の支払いとして約束手形を振り出した
・ 借方:買掛金200,000     貸方:支払手形200,000

・仕入れ先宛に振り出した約束手形300,000円が満期日となり、銀行の当座預金から支払ったとの通知を受けた
借方:支払手形300,000    貸方:当座預金300,000