支払手形

業務上の取引において、債務を支払うために取引先に渡した約束手形と為替手形のことを支払手形といいます。
仕入先との商取引によって生じた手形上の債務であり、次のような場合に債務が生じます。

・商品やサービスなどを仕入れた対価として、仕入れ先に代金支払いのために約束手形を振り出した場合
・自分が買掛金を負っている相手先からの求めに応じて為替手形の引き受けを行った場合


●支払手形の記録について
支払手形は貸借対照表において、貸方項目の「負債の部」に計上されます。会計上、支払手形として処理される手形債務は、商品や原材料の仕入れによって生じた営業取引に関するものです。そのため、通常の営業以外の取引で発生した手形債務(設備の建設、固定資産や有価証券の購入など)は、支払手形とは明確に区別し、「営業外支払手形」や「設備支払手形」など別の勘定科目で処理しなければなりません。

●約束手形と為替手形
通常、支払手形には約束手形と為替手形の2つがあります。
・約束手形は、振出人が、受取人またはその指図人に対して、一定の期日に一定の金額を支払うことを約束する有価証券です。

・為替手形は、振出人が、第三者(支払人)に委託し、受取人またはその指図人に対して、一定の期日に一定の金額を支払うことを約束する有価証券です。

会計上では、約束手形と為替手形を同じ勘定科目で処理します。